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通訳者に必要な“耳の筋トレ”とは?

同時通訳や逐次通訳の現場で最も大切なスキルのひとつが「耳の力」です。単に英語や他言語を聞き取るだけではなく、スピード感ある発話を理解しながら、同時に頭の中で日本語に組み立て直すという高度な作業を行います。そのため通訳者は、日々「耳の筋トレ」を欠かしません。


耳の筋トレとは何か?

耳の筋トレとは、比喩的に言えば「集中力とリスニング力を鍛えるトレーニング」です。一般的な語学学習のリスニング練習よりも一段階上のレベルで、聞きながら理解し、同時に意味を処理する能力が求められます。


具体的なトレーニング方法

  • シャドーイング:ニュースや講演を聞き、0.5秒遅れで同じ言葉を繰り返す。耳と口を同時に動かすことで瞬発力を高めます。

  • ディクテーション:短い音声を書き起こし、細部まで聞き取れる耳を養います。特にアクセントや数字、固有名詞を聞き逃さない力が磨かれます。

  • リテンション練習:一文を聞いて、そのまま頭の中で保持する訓練。逐次通訳に不可欠な「記憶力」を高めることができます。

  • 多様な音源での訓練:国際会議やオンライン通訳では、英語ネイティブだけでなく多様なアクセントに対応する必要があります。そのためニュース、映画、国際機関の会議映像など、幅広い音声を素材に使います。


なぜ重要なのか?

国際会議や企業のグローバルイベントでは、発言のスピードや情報量が膨大です。通訳者が「耳の筋トレ」を積んでいないと、聞き逃しや誤解が生じやすくなります。逆に、耳を鍛えている通訳者は情報を正確に処理できるため、依頼者のメッセージをスムーズに届けられるのです。


まとめ

通訳者にとって耳の筋トレは日課のようなもの。スポーツ選手が体を鍛えるように、通訳者は日々耳を鍛えています。こうした地道な努力があるからこそ、同時通訳や逐次通訳の現場で確実に成果を出せるのです。

 
 
 

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