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通訳現場あるある:「聞き間違いを防ぐ工夫」

~その一語を、正確に届けるために~


同時通訳や逐次通訳の現場では、一瞬の聞き違いが意味のズレに直結します。特に、固有名詞や数字、略語などは聞き間違いやすく、通訳者にとっては非常に神経を使うポイントです。


では、プロの通訳者たちはどのような工夫で「聞き間違い」を防いでいるのでしょうか。今回は、現場で日々実践されている工夫をご紹介します。


事前準備がすべてを決める


通訳者は現場に入る前に、関連資料をできる限り読み込みます。登壇者のプロフィール、業界特有の用語、略語、製品名や組織名など、出てきそうな単語をリストアップしておくことは必須です。


例えば「COP28」や「WTO」などの略語が出てくることが予想される場合、それぞれの意味・背景・正しい発音を確認しておきます。


話の流れから“先読み”する


通訳は、単に聞こえた言葉を訳すだけではなく、話の流れを理解しながら、次に来る内容を予測しつつ訳しています。


この「先読み」があることで、仮に音声が一瞬聞き取りにくかった場合でも、文脈から正確な訳に落とし込むことが可能になります。


数字と固有名詞には特別な注意を払う


「2040年」と「2014年」では意味が大きく異なります。逐次通訳では特に、数字や名前を素早くメモする技術が求められます。経験豊富な通訳者ほど、自分なりの略記法や記号を活用し、正確に情報を記録しています。


不明瞭な部分は、あえて確認する


どれだけ熟練した通訳者でも、すべてを完璧に聞き取れるとは限りません。発言が不明瞭だったり、内容に曖昧さがあるときは、逐次通訳であれば「確認」を入れる判断をすることもあります。それは、「伝える責任」を重視しているからこその判断です。


聞き違いを防ぐことは、信頼を守ること


通訳の仕事は、単なる言語変換ではありません。話し手と聞き手の間に立ち、情報の正確性と信頼性を担保する、重要な役割を担っています。一語一句に注意を払いながら訳出する通訳者の努力が、円滑な国際コミュニケーションを支えているのです。


会議通訳、セミナー通訳、オンライン通訳など、ご相談内容に応じて最適な通訳者を手配いたします。現場経験豊富なスタッフが丁寧に対応いたしますので、初めての方もどうぞお気軽にお問い合わせください。


必要であれば、この内容をもとにしたSNS用の短縮バージョンもご用意いたします。お気軽にお申し付けください。

 
 
 

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