通訳現場あるある(司会者編)
- dojitsuyakucom
- 3 時間前
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〜司会のひと工夫で、通訳はここまで変わる〜
同時通訳や逐次通訳が入る会議では、実は司会者の役割がとても重要です。通訳者の力量だけでなく、進行の仕方ひとつで、会議の分かりやすさは大きく変わります。
今回は、通訳現場でよくある「司会者あるある」をご紹介します。
「では、どうぞ」で突然始まる
通訳者にとって少し緊張する瞬間があります。
司会者が何の前触れもなく「では、どうぞ」と登壇者に振るパターンです。
通訳は常に準備していますが、発言者が誰か、どの言語か、どのテーマかが一瞬で分かると、精度は格段に安定します。
理想は、「それでは〇〇様、英語でのご発言をお願いします」と明示していただくことです。
話題の切り替えを言葉にしない
司会者が自然に話題を変えると、通訳者は一瞬、文脈を探します。
「ここからは予算の話です」「次は質疑応答に移ります」
こうした一言があるだけで、通訳の構造理解が早まります。
実はこれは、参加者にとっても親切な進行です。
通訳がいることを途中で忘れる
会議が盛り上がると、司会者もついスピードが上がります。
発言がかぶる、早口になる、笑いが重なる。
通訳がいる前提を一瞬忘れてしまうのは、よくあることです。
そんなとき、「少し区切って話しましょう」と司会者が一言入れると、場が整います。
“間”を怖がる
通訳が入ると、どうしても数秒のタイムラグが生まれます。
この沈黙を埋めようとして司会者が話し続けると、通訳は二重三重の負荷を抱えます。
実はその数秒は、会議を成立させるための必要な時間です。
落ち着いた“間”を許容できる司会者は、通訳にとって心強い存在です。
通訳者に目配せをしてくれる司会者
プロの司会者の中には、発言の区切りで通訳者の様子をさりげなく確認する方がいます。
ほんの一瞬のアイコンタクトや頷き。それだけで通訳者は状況を把握しやすくなります。
これは経験値の高い現場でよく見られる光景です。
まとめ
通訳が入る会議では、司会者は“進行役”であると同時に、通訳が機能するための環境づくりの担い手でもあります。
・発言者を明示する・話題の切り替えを言葉にする・発言を整理する・沈黙を恐れない
これらを意識するだけで、同時通訳・逐次通訳・オンライン通訳の質は安定し、会議全体の理解度も高まります。
通訳がいる会議は、司会者とのチームワークで完成する。それが、現場で感じる“あるある”です。
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