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通訳現場あるある(司会者編)

〜司会のひと工夫で、通訳はここまで変わる〜

同時通訳や逐次通訳が入る会議では、実は司会者の役割がとても重要です。通訳者の力量だけでなく、進行の仕方ひとつで、会議の分かりやすさは大きく変わります。

今回は、通訳現場でよくある「司会者あるある」をご紹介します。


「では、どうぞ」で突然始まる

通訳者にとって少し緊張する瞬間があります。

司会者が何の前触れもなく「では、どうぞ」と登壇者に振るパターンです。

通訳は常に準備していますが、発言者が誰か、どの言語か、どのテーマかが一瞬で分かると、精度は格段に安定します。

理想は、「それでは〇〇様、英語でのご発言をお願いします」と明示していただくことです。


話題の切り替えを言葉にしない

司会者が自然に話題を変えると、通訳者は一瞬、文脈を探します。

「ここからは予算の話です」「次は質疑応答に移ります」

こうした一言があるだけで、通訳の構造理解が早まります。

実はこれは、参加者にとっても親切な進行です。


通訳がいることを途中で忘れる

会議が盛り上がると、司会者もついスピードが上がります。

発言がかぶる、早口になる、笑いが重なる。

通訳がいる前提を一瞬忘れてしまうのは、よくあることです。

そんなとき、「少し区切って話しましょう」と司会者が一言入れると、場が整います。


“間”を怖がる

通訳が入ると、どうしても数秒のタイムラグが生まれます。

この沈黙を埋めようとして司会者が話し続けると、通訳は二重三重の負荷を抱えます。

実はその数秒は、会議を成立させるための必要な時間です。

落ち着いた“間”を許容できる司会者は、通訳にとって心強い存在です。


通訳者に目配せをしてくれる司会者

プロの司会者の中には、発言の区切りで通訳者の様子をさりげなく確認する方がいます。

ほんの一瞬のアイコンタクトや頷き。それだけで通訳者は状況を把握しやすくなります。

これは経験値の高い現場でよく見られる光景です。


まとめ

通訳が入る会議では、司会者は“進行役”であると同時に、通訳が機能するための環境づくりの担い手でもあります。

・発言者を明示する・話題の切り替えを言葉にする・発言を整理する・沈黙を恐れない

これらを意識するだけで、同時通訳・逐次通訳・オンライン通訳の質は安定し、会議全体の理解度も高まります。

通訳がいる会議は、司会者とのチームワークで完成する。それが、現場で感じる“あるある”です。

 
 
 

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