通訳現場あるある
- dojitsuyakucom
- 1月21日
- 読了時間: 2分
〜外からは見えないプロの“あの瞬間”〜
同時通訳や逐次通訳の現場には、外からだとほとんど気づかれない、ささやかな「あるある」がたくさんあります。今回は、通訳会社として見てきた現場の裏側を少しご紹介します。
用語が最初に出た瞬間の“静かな安堵”
難しい専門用語は、会議の最初の方ではなかなか出てこないことがあります。それでも通訳者は事前準備で用語をまとめて臨んでいるため、その用語がようやく本番で登場した時には「来た!」と密かに安心します。
発話パターンを掴んだ瞬間に一気に楽になる
同じ内容でも、登壇者によって話し方の癖は大きく異なります。
結論が先のタイプ
論点を後回しにするタイプ
例え話が多いタイプ
階層構造で話すタイプ
通訳者は少し聞いただけで癖を掴み、それによって処理の仕方を調整しています。
癖が読めた瞬間、通訳は一気に安定します。
想像していなかった固有名詞で冷や汗
世界の地名、社名、略語、人名、専門機関など、固有名詞は準備していても想定外のものが次々出ます。
通訳者同士がちらっと目を合わせて「今の聞こえた?」と無言で確認し合うのは現場ではよくある光景です。
オンライン通訳では“音声が命”を痛感する
Zoom通訳やTeams通訳では、通信やマイク設定が少し不安定なだけで通訳パフォーマンスに大きく影響します。
経験者ほど、「話す前に一声チェックをする登壇者」を密かにありがたく思っています。
事前資料が出た瞬間の安心感がすごい
資料は準備のためだけでなく、**会議の“地図”**にもなるため、非常に重要です。
事前に資料が届く案件では、通訳者が口々に「今日の現場は準備しやすかった」と言います。
途中版でも資料は価値があります。
通訳が入ると会議が“急に滑らかになる”
通訳が入る会議では、参加者が母語で発言できるため、情報量と議論量が目に見えて増えます。
依頼者からよく聞くのは「思っていたより参加者が話した」という感想です。
実はこれも大きな“あるある”です。
まとめ
通訳現場には、技術だけでは測れない細かな工夫や連携があります。それらは外から見えないからこそ、実際に同時通訳・逐次通訳を導入した企業・自治体から「通訳を入れる価値はこういうところにあるんですね」という声がよく聞かれます。
通訳サービスは「言葉を置き換える技術」ではなく、会議や交渉を成立させるための仕組みでもあるのです。
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