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耳から入って口から出る、不思議な仕事

「話を聞きながら、別の言語で話す」──言葉にするとシンプルだけれど、これがなかなか不思議な仕事です。

同時通訳の現場では、誰かが話し始めた瞬間、私たち通訳者の頭もフル回転を始めます。耳から入ってきた言葉を理解し、それを別の言葉にしてマイクから出す。その間、わずか数秒。

よく「どうやって訳してるの?」「全部覚えてるの?」と聞かれますが、正直、話が終わった後は何を話していたか覚えていないこともあります。通訳者の脳は、まるで流しそうめんのように、情報が次から次へと流れていくのです。

でも不思議なことに、その場ではちゃんと訳している。それは、何百回も繰り返してきた「聞いて、理解して、伝える」という動作が、体に染み込んでいるからかもしれません。

通訳ブースの中から見える会場は、ほんの少し遠く感じます。でも、その向こうでうなずいている人の姿を見ると、「ちゃんと伝わったんだな」と、胸の中に小さな満足感が広がります。

今日もまた、誰かの「伝えたい」と、誰かの「わかりたい」の間に立つ。そんな小さな橋を、静かに架けていく仕事です。

 
 
 

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