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同時通訳の現場あるある 〜プロの裏側、ちょっとだけお見せします〜


同時通訳と聞くと、「すごく緊張感のある仕事」「一部のエキスパートだけができる特別なスキル」と思われる方も多いのではないでしょうか?


もちろん、正確さ・瞬発力・集中力が求められる仕事であることは間違いありません。ですが、実際の現場では**「あるある!」と笑ってしまうような出来事や、通訳者ならではの工夫や悩み**もたくさんあります。


今回はそんな、「同時通訳の裏側」を少しだけご紹介します。


■ 音が命。でも会場でありがち「マイクが遠い問題」

同時通訳でまず大切なのが「音声の質」です。話者の声がマイクにしっかり乗っていないと、通訳者には聞こえません。

よくあるのが、「マイクはあるけど話者が使ってくれない…」という状況。これは実は現場でかなりの確率で起こる“通訳あるある”です。

通訳ブースでは「聞こえづらいけど、なんとか推測して訳す」なんてことも…。※お願い:マイクはしっかりお口の前に!


■ スライドとスピーチが全然違う!

「事前に資料もらえてよかった!」と思っていたら…当日、話者がスライドを完全に無視して自由に語りはじめる、というのもよくあるケース。

通訳者はその場で話の構成を組み直し、瞬時に要点をとらえて訳します。まさに“アドリブのプロ”の出番です。


■ 通訳者は「言葉のアスリート」

同時通訳は通常、1人あたり15〜20分程度で交代しながら2名以上で担当します。なぜか?――それは集中力の消耗が激しすぎるからです。

1分間に150語を超える英語を聞きながら訳す作業を、数十分続けるのはまさに“脳の全力疾走”。通訳者の交代は、実は「訳の質を保つための必須ルール」なのです。


■ ときには“心の通訳”も大切に

通訳者はただ言葉を訳すだけでなく、発言者の意図や雰囲気も含めて伝える役割を担います。

たとえば、冗談を交えたスピーチでは「笑いが起きる訳」を心がけたり、感謝のこもった発言では「トーン」も丁寧に訳したり。

通訳者は、**空気ごと伝える“通訳者のプロトコル”**をいつも意識しています。


■ まとめ|プロの同時通訳は「見えない努力」でできている

こうしてみると、同時通訳者は一見クールに見えて、実は内側では“全力疾走”をしながら、状況に応じて瞬時に判断を重ねています。

同時通訳をご依頼いただく際、

  • マイク環境の確認

  • 資料の事前共有

  • 時間配分のご相談

といったちょっとしたご配慮が、通訳の品質を大きく左右します。

「プロだから任せっぱなし」ではなく、依頼者との連携で、より良い通訳が実現する――それが現場で何より実感されている“あるある”かもしれません。


ご相談・お見積もりはいつでもお気軽にどうぞ。どんな小さな質問にも、誠実にお応えします。

 
 
 

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