同時通訳の現場あるある 〜プロの裏側、ちょっとだけお見せします〜
- dojitsuyakucom
- 6月20日
- 読了時間: 3分
同時通訳と聞くと、「すごく緊張感のある仕事」「一部のエキスパートだけができる特別なスキル」と思われる方も多いのではないでしょうか?
もちろん、正確さ・瞬発力・集中力が求められる仕事であることは間違いありません。ですが、実際の現場では**「あるある!」と笑ってしまうような出来事や、通訳者ならではの工夫や悩み**もたくさんあります。
今回はそんな、「同時通訳の裏側」を少しだけご紹介します。
■ 音が命。でも会場でありがち「マイクが遠い問題」
同時通訳でまず大切なのが「音声の質」です。話者の声がマイクにしっかり乗っていないと、通訳者には聞こえません。
よくあるのが、「マイクはあるけど話者が使ってくれない…」という状況。これは実は現場でかなりの確率で起こる“通訳あるある”です。
通訳ブースでは「聞こえづらいけど、なんとか推測して訳す」なんてことも…。※お願い:マイクはしっかりお口の前に!
■ スライドとスピーチが全然違う!
「事前に資料もらえてよかった!」と思っていたら…当日、話者がスライドを完全に無視して自由に語りはじめる、というのもよくあるケース。
通訳者はその場で話の構成を組み直し、瞬時に要点をとらえて訳します。まさに“アドリブのプロ”の出番です。
■ 通訳者は「言葉のアスリート」
同時通訳は通常、1人あたり15〜20分程度で交代しながら2名以上で担当します。なぜか?――それは集中力の消耗が激しすぎるからです。
1分間に150語を超える英語を聞きながら訳す作業を、数十分続けるのはまさに“脳の全力疾走”。通訳者の交代は、実は「訳の質を保つための必須ルール」なのです。
■ ときには“心の通訳”も大切に
通訳者はただ言葉を訳すだけでなく、発言者の意図や雰囲気も含めて伝える役割を担います。
たとえば、冗談を交えたスピーチでは「笑いが起きる訳」を心がけたり、感謝のこもった発言では「トーン」も丁寧に訳したり。
通訳者は、**空気ごと伝える“通訳者のプロトコル”**をいつも意識しています。
■ まとめ|プロの同時通訳は「見えない努力」でできている
こうしてみると、同時通訳者は一見クールに見えて、実は内側では“全力疾走”をしながら、状況に応じて瞬時に判断を重ねています。
同時通訳をご依頼いただく際、
マイク環境の確認
資料の事前共有
時間配分のご相談
といったちょっとしたご配慮が、通訳の品質を大きく左右します。
「プロだから任せっぱなし」ではなく、依頼者との連携で、より良い通訳が実現する――それが現場で何より実感されている“あるある”かもしれません。
ご相談・お見積もりはいつでもお気軽にどうぞ。どんな小さな質問にも、誠実にお応えします。
コメント