AIと通訳:競合ではなく共存
- dojitsuyakucom
- 8月28日
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近年、AI翻訳や自動字幕の技術が急速に進化し、「通訳はもう必要ないのでは?」という声を耳にすることもあります。しかし、現場で実際に求められるのは「AIか人間か」という二者択一ではなく、AIと人間の通訳が補い合う共存の形です。
AI翻訳は、大量のテキストを一瞬で処理することに長けています。社内資料の翻訳や、オンライン会議での参考字幕としては非常に有効です。一方で、ニュアンスの調整や相手の意図をくみ取ること、また会議の雰囲気を崩さない言葉選びは、やはり経験豊富な同時通訳者・逐次通訳者の強みです。
特に企業や自治体が関わる国際会議では、微妙な言い回し一つが交渉結果に影響することもあります。AIは「言葉」を変換できますが、「場の空気」を伝えることはまだ難しいのです。そのため、AIは補助ツールとして活用し、重要な場面ではプロの通訳者を配置するというハイブリッドな利用が、最も効果的な方法といえるでしょう。
実際に、最近では「Zoom通訳」でAI字幕を併用しながら、同時通訳が正確かつ自然な表現を提供するケースも増えています。参加者にとっては、AIでざっと全体を追いながら、要所は通訳者の声で確実に理解できるというメリットがあります。
これからの通訳サービスは、AIと人間の共存を前提にした新しい形へと進化していきます。私たち通訳会社としても、最新のテクノロジーを柔軟に取り入れつつ、「人にしかできない通訳の価値」を最大限に発揮できる体制を整えてまいります。